須田総合法律事務所、代表弁護士の須田啓介です。ご相談おまちしています。


離婚の原因として司法統計等でも最も多く取り上げられる、性格の不一致についてですが、これは離婚原因となりうるのでしょうか?
このページでは性格の不一致と離婚原因について、東京弁護士会・弁護士須田啓介がお伝えいたします。

性格の不一致は民法のどの条文にあたるか

民法上、性格の不一致を正面から離婚原因とした条文はありません。
しかし、婚姻関係が破綻しているときの一般条項として、民法770条1項5号は「その他婚姻を継続しがたい重大な事由」を挙げており、性格の不一致があった場合にはこの条文を根拠にして離婚原因を争います。

婚姻関係が破綻しているかどうかをどのようにして判断するか

離婚実務上では以下のような事項を根拠として考慮します。

  1. 婚姻中の当事者である夫や妻の行為や態度
  2. 子のいるかどうか、いる場合その年齢はいくつか
  3. 婚姻継続の意思があるかどうか
  4. 夫と妻の双方の年齢はいくつか
  5. 双方の健康状態はどのような状態か
  6. それぞれの資産の状態はどのようになっているか
  7. それぞれの性格はどのようなものか

主観的要素と客観的要素

少し難しい言葉なのですが、主観的要素とは、当事者が婚姻関係を修復させる意思があるかどうかということと、客観的にみて婚姻を修復させることが著しく困難であるという客観的要素の両方から判断します。

客観的要素の認定の中核は別居期間

客観的要素の認定にあたっては別居期間が相当期間に及んでいるかということを中心に考えます。

及んでいるということになると被告が立証活動を行うことになります

被告は修復が可能であること、別居の原因が原告にあることの立証を行います。

及んでいないということになれば原告が立証活動を行うことになります

原告は被告が別居の原因行為をつくった、ということを立証していくことになります。

客観的な破綻認めても請求を棄却する裁判例も

客観的に婚姻関係が破綻していても、次のような要素を考慮して、離婚の請求を棄却する裁判例もあります

  1. 婚姻破綻以外の諸事情
  2. 相手方配偶者が生活に困窮しないか
  3. 当事者の年齢
  4. 子供の年齢とその意思はどのようなものか

性格の不一致は「その他婚姻を継続しがたい重大な事由」にあたるか

では、性格の不一致は「その他婚姻を継続しがたい重大な事由」にあたるのでしょうか。
基本的には、双方の努力によって円満な夫婦関係の修復が可能であれば、婚姻を継続しがたい重大な事由があるとはいえず、ただちに離婚原因とはならないでしょう。
しかし性格の不一致も関係修復が不可能なほどになってしまっている場合には「その他婚姻を継続しがたい重大な事由」にあたるといえます。

まとめ

このページでは、性格の不一致が離婚原因になる根拠は何か、その条文はどのようなことを考えているのか、性格の不一致が離婚原因になるのはどのような場合かについてお伝えしてまいりました、
司法統計からも一番多い離婚の請求理由ですが、簡単には認めてくれない壁があるので、まずは事実関係とそれを証明する証拠関係がどれくらいあり、どのような見通しが立つのかの計画をたてる必要があります。
ぜひ法律相談を受けていただければ幸いです。

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